ご退去ガイド
流れと費用の基準を、先にお伝えします
退去のお手続きは、順番と基準さえ分かっていれば難しいものではありません。
「何がご負担で、何がご負担でないのか」を、根拠とあわせて先にご案内します。
退去をお考えの方・解約をお申し出になった方へ。お引っ越し先を探し始めた段階でお読みいただくと、費用と日程の見通しが立てやすくなります。
1. 退去の流れ
- ご契約書で解約予告の期間を確認する
いつまでにお申し出が必要かは、賃貸借契約書に定められています。まずここをご確認ください。 - 解約のご連絡をいただく
Q&Aのご連絡フォーマットに沿って、LINE・メール・お問い合わせフォームのいずれかでお知らせください。ご契約内容を確認し、満期解約・途中解約のいずれに当たるかを判断のうえ、解約可能日をご案内します。 - 家財の搬出・ご退去
解約希望日の2週間前を目安に、搬出とご退去をお済ませください。 - 立会いと鍵のお引渡し
原状回復箇所の確認のため、立会いをお願いしています。 - 原状回復工事の日程が決まり、解約日が確定します
- クリーニング・原状回復工事
当社指定業者、または事前にご申請いただき当社が認めた専門業者が実施します。 - 工事完了をもって、明渡しが完了します
- 精算のご案内
費用が確定次第、ご請求または返金のご案内をお送りします。
日程についてのご注意
お部屋の状況によっては、解約希望日当日までに原状回復が完了しない場合があります。その場合、完了までの賃料が発生いたします。搬出を早めにお済ませいただくほど、この可能性は小さくなります。
電気・ガス・水道、各種保険のご契約は、入居者様ご自身で解約のお手続きをお願いいたします。
2. 原状回復の考え方 ── ご負担いただくもの・いただかないもの
原状回復とは「お部屋を入居前の状態に戻すこと」ではありません。普通に暮らしていれば生じる傷みは、入居者様のご負担ではないというのが基本の考え方です。
| 入居者様のご負担となるもの | ご負担とならないもの(貸主様の負担) |
|---|---|
| 故意・過失による破損(物をぶつけた穴、落書き など) | 家具の設置による床のへこみ、家電裏の電気焼け |
| 手入れを怠ったことで生じた汚損(結露を放置したカビ、油汚れの固着 など) | 日照による畳・クロスの変色 |
| 通常の使い方を超えた使用による損傷(ペット・喫煙による汚損 など) | 通常の使用による設備の経年劣化・寿命による故障 |
| 賃貸借契約書の特約で定められた項目 | 次の入居者を迎えるための、通常のクリーニング範囲(契約内容によります) |
※ 具体的な負担区分は、お部屋の状況とご契約内容によって判断します。上表は代表的な例です。
判断の根拠になる書面
ご負担の範囲は、思い込みや慣習ではなく、次の書面で確認できます。
- 賃貸借契約書 原状回復の負担範囲・特約事項が記載されています。すべてのご契約に共通する根拠書面です。
- 賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書 東京都の条例に基づく書面で、入居者様と貸主様の負担区分を、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に沿って整理したものです。ご契約の時期・種別・物件の所在地により、交付の対象とならない場合があります。お手元のご契約書類をご確認ください。
お手元にこの説明書が見当たらない場合も、ご負担の範囲は賃貸借契約書と、立会い時にご確認・ご署名いただいた書面に基づいてご説明いたします。
なお、通常損耗・経年変化が原状回復義務の対象に含まれないことは、民法(第621条)にも定められています。
「通常損耗だから一切支払わなくてよい」という情報について
インターネット上には、退去費用は一切支払う必要がない、といった説明が見られることがあります。通常損耗・経年変化がご負担にならない点はそのとおりですが、故意・過失による破損や、手入れを怠ったことによる汚損は、これに含まれません。また、契約書に有効な特約がある場合には、その内容にしたがいます。
当社は、ご負担いただく項目については加算の根拠を明記してご案内します。ご不明な点は遠慮なくお尋ねください。事実と書面にもとづいて、一つずつご説明いたします。
3. 立会いの前にしていただきたいこと
室内に大きなキズや設備の破損・故障がある場合は、立会いの前にご申告ください。事前に共有いただけると、必要な業者・部材の手配を前もって始められるため、明渡しまでがスムーズに進みます。
反対に、立会い当日に初めて分かった場合は、工事の準備に追加の時間がかかり、その分だけ賃料の発生する期間が延びる可能性があります。
事前申告でお知らせいただきたいこと
- 物件名・部屋番号
- 該当箇所(できればお写真を添えて)
- 発生時期(覚えている範囲で構いません)
立会い当日にご用意いただくもの
- お渡ししている鍵のすべて(貸し出しを受けた原キーを含みます)
- 入居時にお渡しした設備のリモコン・取扱説明書など
- ご入居時に撮影された室内のお写真(お手元にある場合)
立会い当日に書面へご署名をいただきます
立会いでは、お部屋の状況とご負担区分を双方で確認し、その内容について当日、書面にご署名をいただいております。後日あらためて書面をお送りする方式は採っておりません。
確認した内容をその場の記録として残すことで、後から「いつ・どの箇所が」という点で認識の食い違いが起きるのを防ぐためのものです。ご不明な点は、その場でお尋ねください。
なお、立会いの時点で金額が確定していない項目(貸主様の確認を要する項目など)については、確定後にあらためてご案内いたします。
社宅・法人契約でご入居の場合
賃貸借契約のお相手はご契約先の会社となるため、立会いと書面へのご署名は、ご契約先(勤務先のご担当部署・社宅代行会社など)にお願いしております。
ご本人様やご家族の方のみでの立会いをご希望の場合は、ご契約先から委任状をご用意いただくか、ご契約先のご担当者にご同席いただく形となります。ご事情により調整が難しい場合は、お早めにご相談ください。
4. 精算について
精算は、原状回復工事の完了と各種費用の確定後、準備が整い次第ご案内します。工事の範囲や貸主様の確認を要する項目の量によって時期は変わります。
- ご請求となる項目:解約に伴う違約金、未払い賃料、ハウスクリーニング費用、原状回復費用
- 返金となる項目:敷金等の預り金の残額、口座振替で過払いが生じた場合の超過分
退去立会いの後に家賃が引き落とされた場合も、精算のなかで調整いたします。
5. いちばんの備えは、入居時の記録です
退去時の費用でご説明が難しくなるのは、そのキズが「いつ、誰によって」生じたのかを確かめる手立てがないときです。ご入居直後に撮影された引きと寄りの写真は、入居者様ご自身を守る記録になります。
これからご入居の方、ご入居されたばかりの方は、ご入居ガイドの手順をご確認ください。